自分を救う音楽から、人に寄り添う音楽へ
シンガーソングライター 碧 みきさん
愛知県を中心にライブ活動をする他、ユーチューブ配信、美術作家とのコラボによる楽曲提供を行う。
今年の一宮七夕まつりのステージにも出演。
まるで何かが憑依したように、曲の世界観に没入するシンガーソングライターの碧みきさん。柔らかで突き抜ける歌声と、そこに乗せる魂の叫びが、聴く人の心を震わせます。
「もともとは、自分が救われたくて始めた音楽でした」と碧さん。誰にも言えない息苦しさや辛さを抱えていた10代。絵本制作を機に始めた音楽は当初、自分の中だけで苦しみを吐き出す手段。それがある時、路上ライブなどで披露すると、同じ想いを抱える人たちの共感を呼ぶようになったとか。「自分の歌で涙する人を見た時、音楽は人の心の鎧を一時的にでも外せるかもしれないと強く感じた」と碧さん。共感する人が多いほど、自身も救われていたと笑顔を見せます。
そんな活動の中、芸術文化の必要性を痛感したコロナ禍で、今度は人に寄り添う音楽を届けよう、と意識が変化。最近は、歌詞をつけず、声のみで表現する楽曲にも挑戦。「祈りにも近い音楽で、聴く人にいろんな感情をゆだねたい」とほほ笑みます。
「これからも、私という媒体を通して少しでも前向きになれる音を伝えられたら。それが誰かの人生で、ふとした瞬間のサウンドトラックになったら嬉しい」と語ります。